視聴テストの総括


(総括)

 UDA-200A4素子相当)、UwPA8素子相当)、UDA-700A14素子相当)、U2SWL14素子相当)、UAH80020素子相当)と、それぞれ利得性能が異なるベランダ設置型アンテナを同じ箇所で、ほぼ受信環境を同じ状況にして計測テストしてきました。
 発信局から50Km離れた場所である当地域でも、4素子相当のUDA-200Aから計測したアンテナの全てにおいてベランダ設置の視聴が可能でした。

 UDA-70014素子相当)を計測したときに、その結果がUwPA8素子相当)とそれほど違わないことに、何故だろうと疑問に思っていました。まったく同じ設置箇所で受信利得性能の異なるアンテナなのに、メーカーによる性能差や測定誤差はあるにしても不思議でした。八木式アンテナの素子数の違いで、アンテナの受信性能が上がれば、それなりに計測数値が向上すると思っていたからです。

 

 今回の結果から、

 おおよそ、「その設置箇所に飛来する電波を捉えるだけの利得性能があるアンテナであれば良い」ということが判りました。その利得が視聴に必要な基準値以上であれば視聴可能であるということです。

 逆に言えば、「その箇所で、地デジ放送を視聴できるだけの飛来電波(利得)が無ければ、どんな性能の良いアンテナを設置してもダメで、そのような場合は、ベランダではなく、より電波の強い屋根上設置にする必要がある」ということかもしれません。

 

 デジタル放送では視聴可能な利得があれば、それ以上は必要がないことを考えると、そんなにも高利得のアンテナにこだわる必要がないのかもしれません。ただ、より安定した受信(C/N比の改善など)ができるという意味では、利得性能の高いものがベターであるのは間違いなさそうですが。

 

(計測結果のまとめ) 

 同じ設置箇所において、それぞれ利得性能の異なるアンテナで、「DXアンテナ 受信測定用レベルチェッカ(LCW20U)」での計測数値をまとめました。

 計測数値は、その設置位置などで、おおよそ±23の変動(誤差)がありましたが、その時点でのLCW20U表示数値を記録しています。

 

レベルチェッカでのゲイン数値基準:

 これまでの計測結果からのTV直前での基準です。(勝手な主観です。)

 

 38dB以下 : 視聴不能のCHあり。

 40dB       : ぎりぎり、時折ブロックノイズが出るかも。

 4550dB : 標準(

 60dB      56分配器を通してのぎりぎり

 62dB      56分配器を通して標準

 65dB       : 保安器位置(宅内引き込み)からの標準

 

2009/12/15 45dBだとCHによって、日によって安定しない場合があったので訂正 


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ベランダ設置 測定箇所-1

 ベランダに取り付けた後、4C-FB(6m)のケーブルでLCW20Uに繋ぎ、計測。アンテナの方向はCH27が最高値になる方向、位置に固定。地上高は4m程です。

  増幅器無し             
  地デジ受信のみ 測定箇所-1(ベランダ設置)  増幅器無し  
   
  CH 物理CH DXアンテナ
UDA-200A
+パワーアップ
 インサータ
八木アンテナ
UwPA
DXアンテナ
UDA-700
DXアンテナ
UAH800
 
   
   
  NHK総合 27 -  35 35 36  
  NHK教育 26 -  35 37 36  
  日本テレビ 25 -  32 33 33  
  TBSテレビ 22 -  30 33 33  
  フジテレビ 21 -  36 36 37  
  テレビ朝日 24 -  29 30 36  
  テレビ東京 23 -  35 35 36  
  放送大学 28 -  30 32 32  
  テレビ埼玉 32 -  29 31 31  
               

  上記、増幅器無しの計測に続き、すきま配線ケーブルを経由して、UDA-200Aは付属のパワーアップインサータ、その他は日本アンテナ BS/CS/UHF用卓上ブースター(VBC-22CU)を繋ぎ、USB2.0対応 地上デジタルテレビチューナー まで2.5C-FB8m)のケーブルで配線。PC TV直前で測定。 

 

  増幅器有り             
  地デジ受信のみ 測定箇所-1(ベランダ設置) 増幅器有り  
   
  CH 物理CH DXアンテナ 八木アンテナ DXアンテナ DXアンテナ  
  UDA-200A UwPA UDA-700 UAH800  
  +パワーアップ
 インサータ
+VBC-22CU +VBC-22CU +VBC-22CU  
  NHK総合 27 51 53 51 53  
  NHK教育 26 51 54 53 53  
  日本テレビ 25 49 50 51 50  
  TBSテレビ 22 45 50 50 53  
  フジテレビ 21 43 52 51 55  
  テレビ朝日 24 47 47 46 55  
  テレビ東京 23 48 54 54 58  
  放送大学 28 46 49 48 49  
  テレビ埼玉 32 53 48 47 47  

 


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ベランダ設置 測定箇所-2

 ベランダに取り付けた後、4C-FB(6m)のケーブルでLCW20Uに繋ぎ、計測。アンテナの調整は方向のみ。地上高は5.5m程です。

  増幅器無し           
  地デジ受信のみ 測定箇所-2(ベランダ設置)  増幅器無し  
   
  CH 物理CH DXアンテナ MASPRO DXアンテナ  
  UDA-200A U2SWL UAH800  
  +パワーアップ
 インサータ
     
  NHK総合 27 -  49 50  
  NHK教育 26 -  45 46  
  日本テレビ 25 -  43 42  
  TBSテレビ 22 -  43 48  
  フジテレビ 21 -  46 51  
  テレビ朝日 24 -  39 46  
  テレビ東京 23 -  48 50  
  放送大学 28 -  40 45  
  テレビ埼玉 32 -  56 58  
             

 上記、増幅器無しの計測に続き、UDA-200Aは付属のパワーアップインサータ、その他は日本アンテナ BS/CS/UHF用卓上ブースター(VB-33CU)を繋ぎ、その直後で測定。

 UDA-200Aについては、1階庭にて、4C-FB(6m)ケーブルを繋ぎ、手持ち測定。

 

増幅器有り 

         
  地デジ受信のみ 測定箇所-2(ベランダ設置) 増幅器有り  
   
  CH 物理CH DXアンテナ MASPRO DXアンテナ  
  UDA-200A U2SWL UAH800  
  +パワーアップ
 インサータ
+VB-33CU +VB-33CU  
  NHK総合 27 64  70 69  
  NHK教育 26 63  68 69  
  日本テレビ 25 67  65 67  
  TBSテレビ 22 65  65 70  
  フジテレビ 21 64  66 71  
  テレビ朝日 24 66  64 66  
  テレビ東京 23 68  68 70  
  放送大学 28 62  65 66  
  テレビ埼玉 32 60  70 High  
  (注)UDA-200Aは庭先で地上1mでのもの  

 


1階窓際設置 測定箇所-3(測定箇所-1の1階付近)

 1階室内窓際。4C-FB(3m)のケーブルでUDA-200Aはパワーインサータ、UwPA,UAH800VBC-22CUからLCW20Uと繋ぎ計測。手持ち状態でアンテナの調整。地上高は1.5m程です。 ブースターを繋げても、視聴不可のCHがありました。

 UAH800には台座が付いていて設置位置での調整をしていません。(手持ちで上下左右に移動させると計測数値が変動しましたが、NHKが一番良好になるようにして計測しました。)

  増幅器無し          
  地デジ受信のみ 測定箇所-3(室内:窓際)  
   
  CH 物理CH DXアンテナ 八木アンテナ DXアンテナ  
  UDA-200A UwPA UAH800  
  +パワーアップ
 インサータ
     
  NHK総合 27 35 37  
  NHK教育 26 36 36  
  日本テレビ 25 36 33  
  TBSテレビ 22 30 23  
  フジテレビ 21 31 28  
  テレビ朝日 24 32 28  
  テレビ東京 23 33 24  
  放送大学 28 32 34  
  テレビ埼玉 32 29 22  

 

  増幅器有り          
  地デジ受信のみ 測定箇所-3(室内:窓際)  
   
  CH 物理CH DXアンテナ 八木アンテナ DXアンテナ  
  UDA-200A UwPA UAH800  
  +パワーアップ
 インサータ
+VBC-22CU +VBC-22CU  
  NHK総合 27 47 54 55  
  NHK教育 26 50 56 59  
  日本テレビ 25 53 55 53  
  TBSテレビ 22 44 46 44  
  フジテレビ 21 47 48 45  
  テレビ朝日 24 55 51 48  
  テレビ東京 23 55 51 50  
  放送大学 28 45 50 52  
  テレビ埼玉 32 40 48 41  

  ・計測数値が薄い数字のCHは視聴不可。

  ・計測数値が薄い青数字のCHは視聴可能だが、時折、カクカクと映像が途切れた。

  ・以外の黒字数字は視聴可能。(視聴継続時間:12分程度)

  ・地方局のテレビ埼玉は、発信局が異なっていて若干、ずれている。

  (設置調整はメインの東京タワー方向 )


 (電波管理組合に関して)

 これまで当地域は難視聴地域だと思っていた方が多くCATVに加入するか、または、共同受信施設を維持していかなければ公共放送が受信できないと勘違いしてきました。もともと、公団が開発した団地(ニュータウン)だったので、当初から設置された受信設備を各自治会を中心としたTV電波管理組合が引き継ぎ、その管理維持を行って来たものでした。

 45年前からの地デジの放送が始まるあたりから、CATVが参入施設されるようになり、それぞれの自治会で組合決議を経てCATVに移行した組合が多く出てきました。 そのような中でも、当電波管理組合では独自にUHFアンテナを増設しながら、この地デジ移行の国施策に対応していこうと、一旦は決議し今日まで経過してきたのですが、地デジ移行まで残り2年を切る段階で、その維持管理費用の増大や、その他の多様な受信手段の普及、いろいろな視聴番組の要求、及び、CATVからの団体加入提案などがあり、そのメリット、デメリットの比較検討の結果、本年度において、CATVへの団体加入を総会決議するに至りました。


 CATVへの団体加入の賛否については、
・従来の共同受信設備の撤去をCATV側で行ってもらえること。
・視聴不良等の対応、および、通信設備維持負担等はCATV側で行ってもらえること。
・一時金、月額費用等について、団体加入による交渉が可能であること。
・団体加入契約後の個人契約については、自由であること。(加入義務が無いこと。)
・少ないけれども、組合積立金が返戻されること。
などにより、大多数の賛成で決議されました。

 この段階で、CATVに加入する場合は何も問題はないですが、加入しないことを望む場合には、自前で受信手段(現時点においてはアンテナ設置)を考える必要があります。地デジ電波受信環境が当地域各所で様々な状況にあるため、今回、調査した箇所のように良好な場合もあるし、ベランダ設置では全く電波を拾えない組合員宅もあるかもしれません。

 一昨年より、電波管理組合でレベルチェッカーの貸し出し等を行っているので、なるべく早い段階で受信状況を把握されるようお勧めします。その上で判断して頂きたいと思います。

 

なにはともあれ、二十数年の電波管理組合解散が決議されました。
今まで、毎年、交代制で管理組合を担当された理事長さんをはじめ、役員の方々、本当にご苦労さまでした。特にUHFアンテナ増設時の役員の方々には、一住民として深く感謝しております。今年度の役員の方々には、これからもさらに手続きが残っていると思いますが宜しくお願いいたします。

 

2009/11/17 17:58 

 

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