UHFアンテナを取り付けるのに業者に依頼する必要があるのか

 アンテナ設置工事費は見積もりを依頼するとよく解りますが、地デジ対策の費用の中では一番値が張る項目になります。なんといっても、プロの電気技術士が自分のために家まで出向いて来て、その環境状況を調査してから最良の受信状態になるように調整してくれる訳ですから費用が掛かるのは当たり前のような気がします。

 元々、屋根上にアンテナを設置するのは、より良好な利得を得るためなのですが、地デジの場合は、ある程度の安定した利得が得られれば、それ以上良好にする必要がないのです。 自分で設置して、費用が安くできるなら、それに越したことはありません。 (いろいろ調べることによって知識も増えますよ。)

 

 まずは、自宅の電波飛来状況がベランダ設置型のアンテナで視聴可能であるかを調べる必要があります。ネットの「地デジ感度MAP」のページからおおよそ確認できると思います。

 

  「地デジ感度MAP

   http://code.zqwoo.jp/dib/map_show

 

 2009/11 時点では大半の地域で、もう既に地デジ受信が可能になっているはずですが、発信局に近い場所でも、受信方向に高い建物や障害物などがあって難視聴状態になっているところがあるようなので、近隣でアンテナを設置している住宅があるかどうか確認したりする必要もあるかもしれません。電波飛来方向側にアンテナを設置できるベランダ等の場所が無い場合は、それこそ屋根上に設置することになってしまうので、素人の我々には少々無理な話です。 ここは素直に諦めて、CATV、フレッツTV、ひかりTVなどの別手段にするか、信頼の置ける設置工事業者さんに依頼するのが良いと思います。

 

 また、従前の宅内配線をそのまま利用するなら、保安器の位置(宅内引き込み箇所)も、アンテナ取り付け箇所から近場にないと取り回しが面倒になります。

ただし、今まで共同受信施設からの配信でも地デジ番組が視聴不良であった場合は要注意です。保安器以降で減衰してしまって視聴不良となっていた可能性が高いからです。

 実は、この既存の宅内配線を利用する場合が一番問題が潜んでいるのです。大抵は宅内引込箇所の屋根裏にブースターや分配器があるのが普通ですが、その規格やら性能をチェックしないといけないかもしれません。古い住宅ですとブースター自体がVHF用だったりすると、UHFからの利得は増幅されずにスルーしてしまっていて、分配器や2V規格のケーブルでの減衰によって基準以下の利得になってしまうことも考えられるのです。このような場合でも、ブースターを設置して視聴可能となっていた場合などは、大丈夫かと思いますが。本当に厄介です。レベルチェッカで計測してみればすぐ判断できるのですが、業者さんに依頼した方が安心なのかどうかは、よく考えるべきかなと思います。

 

 その他、視聴したい放送が公共地デジ番組だけなのか、BS/CSも視聴するのかも大いに悩むところです。(SkyPerfectTVも見たいかも)この場合、別々の同軸ケーブルで引き込むのか、または混合器を介してケーブル1本で宅内に取り入れて、その後、分波器で分けてTVに繋ぐか、それはもう、やはり、個人の判断で自前でやるか、費用を払って業者さんに依頼するか、CATV、フレッツTV、ひかりTVに加入するかを決めるしかないですね。 

 それでも、購入したアンテナの取扱説明書を読んで理解できれば、本当は簡単なことなんだと思います。

 

 1台のTV直結にしてしまえば、驚くほど簡単になるのですが。TV1台のみであれば、アンテナ+ブースタ直結にできるので話は簡単です。(受信状況によってはアンテナのみで可能なところもあるかもしれません。)これにBS/110°CSも受信したいのであれば、UDA-200Aアンテナのようにブースター、混合器、分波器が付属するものがあるので、その説明書通りの配線で素人でも簡単かと思います。ただ、このアンテナは4素子相当なので受信環境に恵まれていないとダメですけど。

 配線途中で窓サッシを通過させるには、別途にすきま配線ケーブルを購入すればOKです。できればエアコンなどの通気孔に通すことができればこの出費も不要です。配線ケーブルなどは4C、5C-FBの地デジ対応のもので長さも考慮しながらF型接栓の形状を考えて購入すれば良いと思います。

  

 なにはともあれ、面倒くさいことには変わりありません。

  

 面倒だと考えるなら、安心、確実、誠実なアンテナ設置業者さんに依頼、何でもやってやろうと思うなら、できそうです。(失敗して割を食っても責任負えません。

 Do it yourself の精神で、素人なりに気長にやれば、結構、簡単にできてしまうと思います。

 ちなみに、近所の電気屋さんに聞いてみましたが、アンテナやブースターを自前で通販購入して宅内配線を含む設置工事だけを依頼すると、それは割高な見積もりになるそうです。多くの見積もりではアンテナ、ブースター、ケーブル、取り付け金具など部材の売上利益が減ってしまう分上乗せされるのは、それは当然かもしれませんね。

(まとめ)
 ・地デジ受信が可能な地域であるか。
 ・アンテナを設置する場所が確保できるか。

 電波飛来方向に向いているか、

 電波飛来方向に大きな建物や障害物が無いか等
 ・視聴したい放送は何か。

 地デジ番組、BS/110°CS、SkyPerfect、各地方放送局番組等
 ・TV視聴台数は何台か。

 本当に各部屋でTV視聴が必要なのか等

 

 ・何も考えずに、CATV、フレッツTV、ひかりTVに加入。

 ちょっと費用は割高でも一番、安心で簡単かもしれません。

 

 


このHPの趣旨に反しますが、とりわけ設置作業が難しい環境や、とにかく自分では設置が無理な方はご参考までに。